手書きには温もりを

今の時代、何か伝えたい事や話したいことがある時は、すぐに携帯などでメールを送る事が出来ます。一瞬で相手に届くので、すぐに用件を伝えることができるし、相手からの返事も同じようにメールでくれば、それで用事は足りてしまいます。ただ、そのメールは誰が打っても同じ機械の文字だし、味気ない無機質なものでもあります。心などを込める間もなくやりとりは終わってしまいます。
メールが普及したためか、手紙を書くという行為をしなくなった人が増えてきています。便せんやはがきを買ってくるのも面倒くさいし、いざ書こうと思っても何から書いてよいのか戸惑ってしまい、結局書かずに終わってしまうということもあるかもしれません。
急ぎの用件はメールで済むし、むしろメールでいいのかもしれませんが、久しく会っていない遠くに住む友人たちに自分の近況を伝えたりするため、また、何かしてくださった方へ感謝の気持ちをあらわすためなどに、たまには手書きの手紙を送ってみるというのはいかがでしょうか。
気に入った便せんを用意することから始めて、相手の顔を思い浮かべながら、一文字一文字自分の気持ちを書くことで、手紙に心がこもっていきます。何よりゆっくりと穏やかな気持ちで相手に向き合うことができます。文字や絵などに込められた思いが、手紙を受け取った相手にダイレクトに届きます。たとえ字が上手ではなくても、手書きの直筆には書いた人の温もりを感じることができるのです。気を効かせて気取ったことを書きたくなるかもしれませんが、そのような必要はなく、自分の言葉で気持ちを伝えればそれで十分です。
季節のあいさつですら、メールで済ませてしまう人が多い今だからこそ、手書きの手紙を受け取った時の喜びも大きいものになります。手紙を書く時間がなかなかとれないかもしれませんが、絵手紙でもよいし文字だけのものでもよいので、自分らしさがにじみ出た温もりのある手紙を書きたいものです。

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